紫芋クッキーに悩まされる [ランチ・提供食]
4月のスイーツに付けるさつま芋クッキー(右写真)である。写真撮りしたスイーツ。
この時は写真撮りのために、元のプレーンのクッキーに紫芋を混ぜただけ。
食べたら堅くて後で、きちんと美味しいクッキー仕上げようと思った。
が、それが意外に手間取って、苦しむ
簡単に出来ると思っていたのでまさか、そんな事態になるとはその時想像もしなかった。
最初にぶち当たった壁は捏ねすぎるとクッキーはサクサクにならず硬くなる。
ネットでいっぱい調べた結果、生紫芋を使うのではなく、紫芋パウダーを使っている。
仕方ないので、紫芋を焼き芋にして、皮を剥いて乾かし粉にする事にした。
何で焼き芋にするかというと蒸かすより甘味が出るのだ
出来た紫芋の焼き芋乾燥。ここまでするのに3日掛かっている。
これをコナッピーにかけて粉にする。入れて、蓋を空けた途端、玉手箱のように紫の煙。
この瞬間、粉が上に飛んで勿体ないと思うのとおとぎ話の国の中に居る気持ちになる。
この舞い上がる粉と共にさつま芋の匂いがふわっと漂い、「紫芋だぁ~」って認識する。
出来た粉。。。
ここまで出来てホッとするが、ここからが大変だった
まず5種類のレシピを試す。
紫芋の色が出る事、さつま芋の味が出る事、クッキーのサクサク感が出る事、
成型しやすい事、一番はクッキーとして美味しい事
この5種類はどれも襷として長かったり、短かったり・・・まったく当て嵌らなかったり。
色が上手くでないなと検索したら、アントシアニンが酸性、アルカリ食品で左右される。
えっ意外な盲点だったレモンやクエン酸で、綺麗な紫に、動物性(バター)で赤く。
紫陽花の世界だな なのでその次はビタミンCの粉を入れて作ってみた。
酸っぱいクッキーは食べれないわけじゃないけど、美味しくなかったここで2種類の試作。
サクサク感は米粉や片栗粉を使うと良いと書いてあったのでやったが、美味しくない。
片栗粉の粉っぽさが感じられる。米粉と片栗粉はやめよう。
代わりにアーモンドプードルを使うとコクが出ていいが、入れ過ぎると成型しずらい。
芋感という点ではどんなにサクサク食材を使っても多く入れると硬くなるし、作り難い。
バターもアーモンドプードルも酸性食品で色を悪くするが、やっぱり他の油より美味しく
コクが出るのでどちらも使って、お互いの量を調整し、芋パウダーを多く入れ試作した。
焼きを少なくすることで、色が出やすいので、焼きが足りない分を乾燥機で補う。
紫芋パウダーの量も調整し芋感、色感、コク、サクサク感、成型のしやすさをクリア。
いろんな難点にぶつかりながらも、5日掛かって、
何とかクッキーの食感と色とコクを保った私なりの紫芋クッキーになった。
バッチリ大満足ではないが、お客様に美味しいよと言われるレベルに持って来た。
無い時間の中で、ここまで頑張った自分を褒めてあげよう
それにしても今までやったクッキーの中で一番苦労させられたかも・・・
まさかクッキー作るのに、酸性食品、アルカリ食品まで勉強するとは思わなかった
壁にぶち当たるという事は、自分を勉強させ成長させる起爆剤なのね
2021-03-31 19:43
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コメント(8)
壁にぶつかるごとに成長するmutuminさんは偉いなー
by HOTCOOL (2021-04-01 03:54)
写真付きで製造工程を説明したものを部屋に貼ったらもっと付加価値がつきますよ!
by paulo (2021-04-01 05:15)
このブログを書籍化してほしいです! 自分で作った農作物をいかにお客さんにおいしく食べてもらうか、毎月試行錯誤していることを世間のみなさんに知ってほしいです。
by れっしぃ☆ (2021-04-01 05:35)
HOTCOOLさん・・・何かきっかけがないと調べないので、壁はある意味強制チャンスですね。
by mutumin (2021-04-01 12:40)
pauloさん・・・そうですね。時間作って、やってみようかしら?
by mutumin (2021-04-01 12:42)
れっしぃ☆さん・・・有難うございます。自分でやるとなると労力とコストがかかるなぁ~・・・どっかの編集部のお話来ないかしら?(笑)
by mutumin (2021-04-01 12:44)
いやはや、いつもの事ながら大変な労力ですね。
紫の煙、ギターの神様ジミ・ヘンドリクスを連想します。
by 親知らず (2021-04-02 08:06)
親知らずさん・・・どんな連想なんだろう?興味あるなぁ~
by mutumin (2021-04-02 08:12)