長年やってこその嬉しさ [仕事(焼物・美術工芸)]
陶芸の世界に入って49年、むつみ窯を始めて45年になる。
始めた当初から陶芸教室をやって、数年経った後に夏休み陶芸教室を始めた。
40年近くやった夏休み陶芸教室もコロナをきっかけにもうやらない事に決めた。
子供が少なくなったのと、準備がしんどいし、スタッフもいなくなったことがきっかけ。
子供が多かった最盛期には、一日120人を熟し、それを3日間続け、ヘトヘトだった
そのための準備として、教育委員会の許可を得て、青森市内30位の小学校に電話をかけ
ちらしを渡すために子供の人数分をクラスごとに分け、30の小学校に持って行く。
その後、ネット、電話で受け付けをする。それを二人でやるのはキツイ
それも、電話、チラシ作り、人数分を電話で聞いて、仕分けし配分する細かい仕事は私。
最後の夏休み陶芸教室はひげおじさんが肺炎で入院して、それを私一人で手配し、
チラシ配りをし、大変な思いをした、次の年からコロナ。もうやる気をなくした
夏休み陶芸教室という集団では受け付けないけど、今は数人の個別受け付けはしている。
今では懐かしいと感じる夏休み陶芸教室だが、日曜日にその時2回参加したという
親子がたまに土を触って作りたくなったと体験陶芸教室に来た。
私は初めてだと思ったので、全部説明したら、色んな小物を用意して来ていた。
クッキーの型抜き、串、手拭きタオルなど準備がいい家族だなぁ~と思った。
そして、楽しそうに作る父と娘さん。。。お母さんは見学、応援係。。。
お父さんは花入れ、娘さんは可愛いマグカップを作った。
粘土を触りながら、気持ち良い懐かしいと楽しんでいた20歳の娘さん。
どうしてと聞くと15年前の5歳位の時、お姉ちゃんと陶芸教室に来て作ったという。
その時の皿作品を大切に家に飾って、鉛筆立ては今も現役で使っているそうな。。。
その作品を写真で見せて貰った
30年以上続けて、何千人という人に教えているのに、なぜかこの皿は記憶にある。
不思議であるが、何となく記憶にある。これが縁なのねと、何となく感じた。
そして、15年前の陶芸教室の時の話に花が咲き、皆で盛り上がった
展示室の前で親子で写真。
あの時の5歳の子が20歳になり、成長を見れるなんて思いもしなかった
何十年も一生懸命やってれば、こうして返ってくるんだなぁ~と思った。
時々、あの夏休み教室でやったよと展示室に来てくれたり、NHKのアナウンサーに
になり、取材に来てくれたり・・・で、人の縁とは面白い
その時は大変でも、真摯に取り組んでいれば、こんなハッピーな形で返って来る。
幸せな気持ちでいっぱいになり、嬉しかった
50歳違う孫のような存在の子と陶芸を通じて、共有出来るひとときは何とも幸せ
2024-03-19 18:37
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コメント(4)
ある意味、時を経つという素晴らしさを感じますね。
by HOTCOOL (2024-03-19 18:41)
良い話だわ。
歳と共に出来る事は限られて来るけど、私も出来る範囲で仕事は続けたいと思います。
by 親知らず (2024-03-20 00:03)
人との絆ができるいい仕事をしていますね!
陶芸作品は何千年ももつのですから、物語ができますよね。
by PauloBR (2024-03-20 07:07)
「これが縁」。いいお話でした。☆☆☆
by 夏炉冬扇 (2024-03-20 08:01)